読売新聞 2010年3月29日付 朝刊

2014年10月11日

ネット「情報商材」苦情急増 「確実にもうかる」「必ず結婚できる」…

 「確実に収入を得る方法」「間違いなく結婚できるマニュアル」などとうたい、インターネット上で販売される文書や冊子などの「情報商材」に関する苦情が増えている。「実際には収入にならなかった」という購入者も多く、国民生活センターは注意を呼び掛けている。
 こうした情報商材は、「簡単な作業をするだけで絶対にもうかる」といった広告とともに、ネット上のショッピングモール(仮想商店街)で販売されることが多い。
 同センターによると、こうしたモールで販売された情報商材に関する相談件数は2009年度(2月末まで)で718件。08年度同期は268件で、2倍以上に増えた。
 相談者の6割が30~40歳代。06年度以降の平均契約金額は1件あたり5万2000円で、中には約70万円を支払った人もいた。自宅でできる内職をネットで探していて、トラブルに遭うケースが目立った。
 奈良県の40代男性はネット上で「毎日1万円を稼ぐ方法」という広告を見て、クレジットカードで約3万円を支払い、「情報」が書かれた文書ファイルを購入。指示された通りにパソコン上で作業をしたが、報酬はもらえなかった。
 利益や効果がない場合の返金保証をうたう広告もあるが、実際には応じなかったり、連絡が取れなくなったりする業者が多い。同センターは「必ずもうかるといった断定的な表現の広告には、十分に注意して」と話している。

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