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法律アドバイザー 森 亮二 弁護士

2014年9月23日

「知りませんでした」は通用しない

——例えば、情報商材販売モールが1番で販売者が2番で……というような責任の割合みたいなものは関係ない?

 刑事事件については、先ほど述べたとおりでケースバイケース。一概に言えない。民事で責任追及する場合、誰が一番悪いかというのを決めても、あまり意味がないことが多いのです。アフェリエイターも、情報商材販売モールも、情報販売者とされる人たちも、損害賠償責任とか代金返還の責任を負うときには基本的には連帯責任となります。3人全員が全額について責任を負って、支払われた限度で全員が免責されます。

——事情を知りませんでした、という言い訳は成立するか?

 もし、ほんとうに事情を知らなければ詐欺にはなりません。ただ、情報商材販売モール自身が「審査をしている」と商品内容を確認していることを触れまわっているような場合には、当然無理でしょう。
 「審査しているので安心してください」と書いてある業者まである。これらについては、事情を知りませんでしたというのは通用しない。
アフィリエイターについても、実は内容を知らないと本人が主張しても、内容を知らないようなものを報酬を得るために他人に薦めて損害を与えれば損害賠償の対象になります。裁判所も、「中身を知らなかったかもしれないけれども、知らないで他人に勧めることには重大な過失がある」というふうに考えるでしょう。

詐欺罪は過去7年にさかのぼって処罰される

——販売者、情報商材販売モール、アフィリエイターを詐欺罪としてその罪を問う場合、過去に販売を止めている場合は罪に問われないのでしょうか。過去の悪事をさかのぼって処罰される可能性はあるのでしょうか?

 十分ありえると思います。詐欺罪での情報商材の販売の立件は、今のところ行われていませんが、一旦、立件する方針が決まれば、過去のものも対象になります。ただ問題は公訴時効で、詐欺の場合、最後の犯行が終わった時から7年で時効になります。

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