日本弁護士連合会コンピュータ委員会
副委員長 岡田 崇 弁護士

2015年1月2日

決済代行業者から代金の払い戻しを受けよう

情報商材・出会い系の決済スキーム

 そうなると基本的には裁判を起こすしかありません。しかし、わずか数万円のために裁判を起こしては赤字になります。そこで最も有効なのが「リファウンド」と「チャージバック」です。
出会い系詐欺はこの二つの方法で被害回復を図れるケースが増えており、情報商材もモデル的には同じなので有効だと思われます。

—まず、「リファウンド」とは何でしょうか?

直訳すれば「返金」「払い戻し」です。
リファウンドを説明する前に情報商材の決済の仕組みについて簡単にお話ししますと、出会い系詐欺と同様ですが、インフォ○○みたいなASPの上に決済代行業者が介在しています。アダルト業者や風俗店、出会い系サイトなど直接クレジットカード会社の加盟店になれない事業者にとっては決済代行業者は便利な存在です。

まず、決済代行業者を調べる
——手間を惜しんで泣き寝入りすれば詐欺業者の思う壺

—例えば、ある情報商材販売モールでクレジットカードを使用して購入すると
「INFO●●-JP-INTERNET」「CARDSERVICE_JAPAN_ECREDIT」「EC-Gate_Japan_03-●●●●-●●●●」「IPS03●●●●●●●●」
明細書にこのような記載がありましたが、これらが決済代行業者ということでしょうか?

 そうです。社名だけのところや、電話番号も記載されているところもあります。

—これだけだと、何という会社か特定できません。ほかに社名や連絡先を特定する方法はありますか?

 情報商材販売モールによって異なりますが、商品の購入画面や決済完了画面に「お問い合わせ先」として表示されることや決済完了メールに記載されているケースもあります。
一番良いのは、決済で使用したクレジットカードに記載のあるカード会社に電話をして「不実告知で契約解除をするので利用明細に記載のある加盟店の社名と住所、電話番号を教えてくれ」といえば教えてもらえます。

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