電子書籍ブームに便乗する情報商材(情報教材)業界―混同にはくれぐれも注意
アマゾン社の「キンドル」が先導した米国の電子書籍市場の拡大、日本でも発売と同時に大きな話題となった電子書籍閲読端末、アップル社の「iPad(アイパッド)」。
時期を同じくして、大手出版社31社が電子書籍の著作権管理、流通を検討する社団法人日本電子書籍出版社協会を設立するなど、最近「電子書籍」「オンライン出版」「インターネット出版」「ebook」などの言葉が時代のキーワードのように注目を集め、メディアでも取り上げられています。
そして、悪質な情報商材(情報教材)販売業者の中には、この時流に便乗し、自らのビジネスをこのように名乗り、宣伝するところも増えてきました。
しかし、消費者がここで注意しなければならないのは、情報商材」は、社会一般で認知されている「電子書籍」「オンライン出版」等と「情報商材」は似て非なる、まったく異なるものであるということです。
一般的な電子書籍専門の販売モールのビジネスモデルは、出版社の編集、校閲過程を経て書籍として出版されたものを電子化して販売するものが基本で、電子書籍としてのみ発売されるコンテンツの場合でも、出版者の編集過程を経て、印刷コストや流通コストがかからない分、一般書籍の価格より安価に提供するものが主です。
また、携帯電話向けに提供されるコミックや小説等のコンテンツも同様に出版社の品質管理を経たものが一話あたり数十円の価格で提供されております。
いずれにせよ、著作物としての品質、内容がある程度保証されており、商品価値に応じた価格が設定されています。
本来の電子書籍販売モールは、情報商材の被害拡大に懸念を示す。
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